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ティンプー

ハはゆったりとした時間が流れる谷間に開けた農村。ブータンの西部に位置し、チベットとインドのシッキム州とに国境を接しています。インド軍の駐留地があり、周辺諸国との関係から長年観光客の訪問を受け入れていませんでしたが、2001年に外国人の訪問を許可し、以降多くの観光客がその美しい自然と素朴な雰囲気に惹かれてこの街を訪れています。 ハを訪れるには、パロからチェレ・ラを越えて訪れるルートとチュゾム経由で訪れるルートの二通りがあります。日帰りも可能ですが、ハの街に宿泊してゆっくりと昔ながらのブータンの雰囲気が漂うこの街を散策されるのがお勧めです。

ハの街

ハの街はハ・チュ(川)沿いに広がる小さな街。端から端まで歩いて10分ほどのお店が建ち並ぶエリアがハの中心です。中心といっても周囲には畑が広がるのどかな場所。街のお店を冷やかした後は、川の麓に立つ大きなチョルテンをまわって、ハ・チュにかかる吊り橋を渡り、周辺の農村をゆっくりと散策するのもお勧めです。

ラカン・カルポとラカン・ナクポ

街外れに建つブータンでも指折りの名刹がラカン・カルポとラカン・ナクポ。ラカンとは「お寺」、「カルポ」は「白」、「ナクポ」は「黒」を意味します。8世紀にソンツェン・ガンポが瞑想する場所を決めるため、チベットから放った白い鳥と黒い鳥が止まった場所に建っているためこの名前が付けられました。
ラカン・カルポにはハの街の守護尊である「チュンドゥツェ」が祀られており、ご本尊の阿弥陀如来と内部の美しい壁画は必見です。
ナクポのご本尊はブータンで良く目にするグル・リンポチェ、お釈迦様、シャブドゥン・ンガワン・ナムギャル。お堂に入って左手の床下には「ラツォ」と呼ばれる聖なる水が湧く自然の湖があり、この水はナクポを護るダドチェンの力が満ち溢れた水とされています。ナクポの外の崖を見上げると一部分だけが黄色くなっている場所があります。これはマハーカーラの世界を現すマンダラとなっています。

ハ・ゾン

ハのゾンは他の街のゾンと異なり、この街の宗教と政治の中心ではありません。ここはインド軍の施設として利用されており、内部には売店や銀行、印刷所などがある不思議な場所。訪れてみるとブータンとインドとの微妙な関係を実感する事が出来るでしょう。

リクスム・ゴンポ

「リクスム・ゴンポ」とは「文殊菩薩」「観音菩薩」「金剛手菩薩」の3菩薩を表す言葉。ハの街の西にある、おにぎりのような独特の形をした3つの山をブータンの人々は「リクスム・ゴンポ」と呼んで信仰の対象に、そしてハの街の象徴としています。チュゾム方面からハに来ても、チェレラを越えてハに来ても一番最初にこの「リクスム・ゴンポ」の3つの山が目に飛びこんで来ます。

見どころ その他のエリア

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