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プナカ

ティンプー

首都・ティンプーから東へ走ること約1時間。国道1号線は、ドチュ・ラの峠を越えると一気に標高を下げていきます。かつては冬の間に都が置かれていたプナカの街。今でも中央僧院は冬の間この温暖なプナカにその拠点を移しています。標高1,300m弱のこのエリアはティンプーやパロと植生も異なる、暖かい穏やかな気候の地域。以前はホテルも少なかったために日帰りで訪れる方が多かったのですが、今では多くのホテルが建ち、プナカに宿泊してゆっくりと見て歩く観光客が増えてきています。

ティンレイガン・ラカン

ティンプーから東へ向かい、ドチュ・ラを越え下っていくとティンレイガンの村を通り過ぎます。このティンレイガンの集落はかつて車道が通る前は交通の要衝だった場所。その村外れにティンレイガン・ラカンが建っています。
元々は15世紀に創建されたティンレイガン・ラカン。現在でもジェ・ケンポ大僧正、ティンプーの中央僧院の僧侶たちは冬の間はプナカへと移動しますが、その往路でこのお寺に一泊するという伝統が残っています。

チミ・ラカン

ドチュ・ラから山道を下ると最初の集落がロベサ。そのロベサの集落と周囲の美しい水田地帯を見下ろす小高い丘に建つお寺が、子宝の寺としても有名なチミ・ラカンです。ここは「聖なる狂人」と呼ばれるドゥクパ・キンレイゆかりのお寺。「チ」とは「犬」、「ミ」とは「死」を意味し、「犬の死んだ地に立つお寺」の名前を持っています。
ロベサの集落を通り過ぎ、お寺のすぐ近くまで車で行くことが出来ますが、時間に余裕があれば気持ちのいい田園のあぜ道を歩いて訪れるのがおすすめ。
最初は下り道、最後に少し上り道を歩く約30分のハイキングです。

チミ・ラカンのご本尊はお釈迦様。その前列に左からシャブドゥン・ンガワン・ナムギャル、ドゥクパ・キンレイ、ガワン・チョゲルの像が納められています。
内部の壁一面に描かれた美しい壁画も必見です。
このチミ・ラカンは子宝の寺としても有名なお寺。なかなか子宝に恵まれないご夫婦がお参りにいらっしゃて、一心にお祈りされている姿をよく見かけます。

サンチェン・ドルジ・ルンドゥップ・ラカン

ティンプーからプナカ方面へ向かい、ドチュ・ラを越えてどんどん標高を下げていくとロベサに着く少し手前の左手の山の上に大きな仏塔が建っているのが見えてきます。
その場所に建つのがサンチェン・ドルジ・ルンドゥップ・ラカンという尼僧院。現在は120名ほどの尼僧さんが住むこの僧院を訪れるためには、ロベサの近くからナーランダ・シェダやタロの方面に向かう道を進んで行きます。
ご本尊は千手千眼十一面観音。お堂の隣に立つ仏塔をコルラしてから堂内に入るようにしましょう。

ナーランダ・シェダ

ロベサの集落を越え、プナカ・ゾン方面に向かう途中にタロへと向かう分かれ道があります。その道をタロ方面に上がって行った先にある歴史ある高等仏教学校がナーランダ・シェダ。
「ナーランダ」というと現在のインド・ビハール州にあったナーランダ大学を思い浮かべると思いますが、このブータンのナーランダ・シェダは「二つ目のナーランダ」として18世紀にこの場所に建てられました。僧院の入り口にはこのように書かれています。
「1754年にシャジャ・リンチェンが”2つめのナーランダ”を目指して建立。多くのブータン人はビハールのナーランダに行きたかったが、道路も少なく、他にもいろいろな困難がありなかなか行けなかったので、ブータンにナーランダを建てた。僧院の建設中に8人のインド人を見た。彼らはインドのナーランダの8名の学者たちであり、この場所が二つ目のナーランダであることを意味している」

このナーランダ・シェダでは今も多くの学僧さんたちが学び、修行に励まれています。

タロ・ゾン

タロの集落を見下ろす丘の上に立つタロ・ゾン。ここは歴代のシャブドゥンが住んでいたブータンの歴史上非常に重要な場所です。
ここは信仰的にも政治的ににも非常に重要な場所の為、以前は訪問が制限されることがありましたが現在では自由に訪れることが出来るようになっています。

現地でこんな事やっています!

ノブガン・ラカン

タロ・ゴンパの少し先に建つのがノブガン・ラカン。このお堂が建つノブガンの村は先代国王陛下の王妃一家の出身地として知られています。
このお堂にはノブガン・ラカンの秘仏・長寿の女神 ”ツェリンマ”の像が納められています。

クル・タン

元々プナカの街は、ゾンへと渡る橋の手前に家が数件並ぶだけの小さな集落でした。
現在はプナカ・ゾンからロベサ方面への5kmほどの場所に造られたクル・タンの街がプナカの新しい街となっており、ホテルやレストラン、民家が立ち並んでいます。クル・タンという街の名前は「グル・タン」から変わったもの。街の入り口にはクル・タン・ザンドペルリ・ラカンというお寺が建っており、ブータンでは珍しいネパール式のチョルテン(仏塔)が建っています。

プナカ・ゾン

ポ・チュ(父川)とモ・チュ(母川)という2つの川の合流地点に建つプナカ・ゾン。1637年にブータン建国の祖であるシャブドゥン・ンガワン・ナムギャルによって建設がはじめられました。このゾンは幾度となく水害や火災による影響を受け、その度には増改築がなされて現在の姿になっています。
このゾンで一際目を惹くのは堂々たるたたずまいのキンレイ(大講堂)。入り口周辺や内部には美しい壁画が描かれ、正面には巨大なお釈迦様、シャブドゥン、グル・リンポチェの像が納められています。
キンレイの右手の建物は今もシャブドゥン・ンガワン・ナムギャルの遺体が安置されているマチェ・ラカン。この中にはブータンの至宝である「ランジュン・カルサパニ」が納められているそうです。春は周囲にジャカランダの花が咲き乱れます。

カムスム・ユーレイ・ナムギャル・チョルテン

プナカ・ゾンから北へ向かう事約30分、眼下を流れるモ・チュ(母川)の対岸にある小高い丘の上に一際目を引く大きな仏塔が見えてきます。仏塔までは車を降り、つり橋を渡り、田んぼの中を歩く1時間弱のハイキングで到着します。
最初は美しい棚田の中の畦道を、そして仏塔のすぐ近くからはきちんと整備された歩道を歩いていきます。
このカムスム・ユーレイ・ナムギャル・チョルテンは1990年代に国王陛下のお母様が国王陛下、ブータンの国民、そして世界の平和を願って建設されました。
仏塔の設計には、当時青年海外協力隊でブータンに赴任されていた日本の方が関わっていらっしゃるのですが、聞いたところによると当初の設計図では全く別のスタイルの仏塔を建立する予定だったとか。仏塔の内部は3階建てになっており、各階とも美しい仏像や壁画で埋め尽くされています。

見どころ その他のエリア

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